およそ1300年前(飛鳥時代)建築された建物の装飾に使われているのが現在最古とされています。
法隆寺の金堂や五重塔など、円柱部分の下から上にかけて徐々に細くなっていく建築方法は古代ギリシャが発祥となっており、日本へは中国を経て伝えられた技術だと言われています。
そのことから、先の建築物の装飾品である組子は仏教建築の一部として中国から渡来して伝わったとされています。

細く切り出した木を一本一本手作業で組み合わせていくため1mmの狂いも許されず、かつ洗練されたデザインへと作り上げていくのですが、高度な熟練した技術が必要とされ一人前と呼ばれるまでに10年以上かかるとされています。
よって、これまで組子に携わった日本の全ての職人たちの、努力と継続の結果が日本が誇る伝統工芸の一つになった所以と言えます。


科学や技術が飛躍的に進歩した現代社会であっても、今あるのは全て先人たちの賜であることを忘れずに、また常に初心を抱き組子という伝統工芸を受け継いでいきたいと思っています。
日本精密の組子
組子のデザインや込められた思い
 
組子とは美しさを追究したデザインのものから、植物や文様に意味や思いが込められたものまで、
ひとことで言い表せないほど多種多様な文様があります。
胡麻
図案として、ごまのさやの切り口をイメージしたものだと言われています。
ごまの花言葉が「たくましく生きる」であったり、胡麻そのものが栄養価の高い食品であることから、不老長寿や長生きという意味が込められています。
麻の葉
麻の花言葉は「運命、宿命、結果」と人生に関係する言葉ばかりです。
古来、日本で赤ちゃんの服として麻の葉模様のものを着せていたのは、麻のようにすくすく育って欲しいという願いが込められていたからだそうです。
また三角形には、魔除けや厄除けの意味があり三角形の集合体にはより強い意味と美しさがあります。

水生植物の菱は生命力が強いことから無病息災の願いが込められています。
菱形は風水では心臓の形に酷似しており、陰陽道においては災難や厄から自身を守る意味であることから、健康や厄除けの気持ちが込められています。
枡格子
歴史的建築物の多くに用いられてきた格子は強度や美しさだけでなく、光や風も適度に通す機能性を備えています。
格子の枡目は魔物を見張る魔除けの意味もあるので、無病息災や子孫繁栄の願いも込められています。
竜胆
りんどうの花言葉の「正義、勝利」は病気に打ち勝つという意味を持っているため、健康と長寿を願う思いが込められていて、天候が良いときのみ花が開き、夜になれば花が閉じ律儀に見えることから「誠実」という意味も含まれています。